この記事では「フランダースの犬(著者:ウィーダ)」で読書感想文を書く時のポイントを紹介しています。
また、一緒に「フランダースの犬の読書感想文例文(中学生・高校生向け)」も紹介していますので、参考にしてくださいね。
フランダースの犬の登場人物
ネロ:物語の主人公で心優しい少年。祖父と老犬と共に貧しい暮らしを送っている。
ジェバン・ダース:ネロの祖父。正直者。体が弱く寝た切りの状態。
パトラッシュ:ネロに飼われている愛犬。
アロア:風車小屋の一人娘。ネロの親友。
バース・コゼツ:アロアの父。家柄の低いネロのことを疎ましく思っている。
フランダースの犬のあらすじ(簡単な話の内容)
アントワープに住む少年ネロは、祖父ジェバン・ダースと老犬パトラッシュと共に暮らしていた。
ネロはミルク運搬の仕事で何とか生活しながらも、いつか画家になることを志していて、アントワープの聖母大聖堂の祭壇画を見たいとずっと夢見ていた。
だが、高価な観覧料が必要なためその夢すら叶わないネロ。
そんな彼の親友である少女アロアはネロの心を励まし、画家になる夢を応援する。
しかし、アロアの父バース・コゼツは貧乏人のネロのことを良く思わず、ネロに放火犯の濡れ衣を着せる。
ネロはそのことが原因で職を失い、クリスマス数日前には祖父も亡くなってしまう。
クリスマス前日、絵画コンクールに絵を投稿していたネロであったが、優勝することなくあえなく落選。
ネロは途方に暮れ激しい吹雪の中歩くがその途中で財布を拾い持ち主の風車小屋に届ける。
その財布はバースのもので、ネロが届けてくれたことを知り今までの仕打ちを悔やんだ。
そして、ネロの身元を引き受けようと決心し、ネロの絵の才能も著名な画家が認めてくれることとなる。
だが、ネロはそんなことは知らず、絶望の中ずっと見たかった絵を見ようと大聖堂に辿り着くのだが…
フランダースの犬といえば「アニメ版」ですよね。最後のシーンは涙なしには見れません!
本のテーマ(主題・キーワード)
・貧困、偏見
・夢、絵画
読書感想文の書き方やコツ
・少年ネロの人生の切なさや、環境の不遇さに寄り添いながら書く
・アロアの父バースの後悔や、ネロに罪を着せてしまったことに関して想像しながら書く
・ネロは現代社会における虐待を見逃されている子どもと似ているという点に注目して書く
読書感想文例文(中学生向け2000文字以内)
題名(タイトル):悲しい子どもを助けるためには
フランダースの犬を読んで、ネロの夢が叶わなかったことをとても悲しく思いました。ネロはただ真面目にひたむきに生きていたのに、放火犯の罪を着せられ、おじいさんも亡くし、そして寒い冬の日にパトラッシュと共に死んでしまいます。ネロの周囲にいた大人たちは、どうして彼に手を差し伸べなかったのか、なぜ偏見の目を持って接してしまったのかと思うと切なくなります。
ですが、ネロのような状況になっている子どもは私たちの周りにもいると言えます。それは、虐待を受けている子どもたちです。ニュースや新聞で、小さな子どもの命が奪われた事実を知ると私はとても胸が痛くなります。
児童相談所が介入していたのに手遅れになってしまったとか、一度両親と面談して虐待の事実を確認したのに尚も子どもを家に戻したとか、どうしてそんなことになってしまうのだろうと思うことがたくさん起きているのです。
子どもたちは、一生懸命SOSを出していたのだと思います。でも、大人たちはなかなかそれに気付きません。また、気付いていても様々な事情があってすぐに動けないこともあるのだと思います。それは「もし間違っていたらどうしよう」という不安だったり、「メンドウなことをしたくない」という怠惰だったり、規則や上司に縛られて動けないことだってあるのでしょう。他にも今の私にはわからない事情があるのかもしれません。
でも、命より大切な事情はありません。ネロのように途方に暮れて、悲しみの中亡くなってしまう子どもが一人でもいなくなるように私たちはもっと周囲に関心を向けなくてはと思いました。
ネロを放火犯として扱ってしまった、アロアの父親バースはネロが自分の財布を拾って届けてくれたことを知り、ネロへの今までの対応をとても後悔しています。現代社会においても、きっとバースのように子どもの命を救えなかったことを酷く後悔している大人たちはいるはずです。だからこそ、その後悔を無駄にしないようにして、次に活かさないといけないのだと私は思います。
どうすれば子どもたちが安心して暮らせる社会になるのか、早期に虐待に気付くことができるのか、一刻も早く救い出すにはどうしたらいいのか、そういったことを細かく考えていく必要があると言えるでしょう。
私は現在中学生ですが、もし大人になったら絶対に虐待のない社会に変えていきたいと思っています。
子どもの世界はとても狭いです。身近な大人に優しくされなかったら、自分は何の価値もない人間に思えてしまいます。私は幸い、両親や祖父母にたくさん愛をもらうことができているので一人で苦しむということはありませんでした。
でも、もしかしたら私の周りには家で辛い思いをしている子がいたかもしれません。外では元気よく振舞っていても、家に帰ると涙を流している子がいるのかもしれない。そう思うと、もっと周りに目を向けないといけないと強く思います。
物語に出てきたバースのように、大人の様々な見栄や事情で、全ての子どもに優しくできない人もいるでしょう。でも、私は大人になったとき絶対にそんな人間になりたくないと思います。どんな事情や理由があったとしても、差別したり偏見の目を持ったり、よく知りもしないまま決めつけた判断を行うことはしたくないです。今持っている志を大切にして、虐待のない明るい未来を作っていきたいと思っています。
今現在私が出来ることと言えば、友達から受けた相談をしっかり聞くということや、家族の中でその日あったことをたくさん話すということです。身近にいる人たちに関心を持ち、そして幸せにしていくことでもっと大きな世界でも活躍できると思うのです。まずは周りの人たちを大切にして、その愛を日本中や世界中に向けていけたらと考えています。
私がフランダースの犬から学んだことは、虐待のない社会の実現についてです。ぼんやりと「こうなったらいいな。」と考えていたことを、より具体的に考えられるようになりました。ネロのような悲しい子どもたちを一人でも多く救うため、目標を持ってこれからも頑張って行きたいと思います。
このように「虐待」に目を向けて感想文を書いてみても良いですね。
*コピペ、丸写し、パクリ、無断転載等は禁止ですよ。参考にする程度にしておきましょう。
フランダースの犬の読書感想文まとめ
いかがだったでしょうか?
フランダースの犬はアニメで知っている人も多いですよね。
原作を読んでみるとまた違った感動がありますよ。
感想文を書くときは「世界の貧困はどうやったら無くせるのか」とか「虐待をなくすにはどうしたらいいのか」などを考えると書きやすいと思います。
頑張ってくださいね。
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