この記事では「8年越しの花嫁~キミの目が覚めたなら(著者:中原尚志・麻衣)」で読書感想文を書く時のポイントを紹介しています。
また、一緒に「8年越しの花嫁の読書感想文例文(中学生・高校生向け)」も紹介していますので、参考にしてくださいね。
感動のノンフィクション。奇跡は起こるんだ!と実感させられます。涙必須!女性だけでなく、男性が読んでも泣けると思います!
8年越しの花嫁の登場人物
中原尚志:岡山県在住。結婚式を目前に婚約者の麻衣が意識不明の状態に陥る。
中原麻衣(旧姓:西沢):結婚式の準備を進めている頃に、難病・抗NMDA受容体脳炎にり患し、6年間昏睡状態に。回復後も記憶喪失に苦しむが、8年目にして念願の結婚式を挙げる。
久保田:ウェディングプランナー。中原夫妻の結婚式を担当した。
8年越しの花嫁のあらすじ(簡単な話の内容)
2006年の冬、翌年の春に結婚式をする予定で準備を進めていた中原尚志と西沢麻衣。
ごく普通の、どこにでもいるような、当たり前のカップルに突然降りかかったのは、麻衣の病気でした。
難病とされる抗MDA受容体脳炎に罹患した麻衣は、心肺停止の危機を脱したものの、それから実に6年もの間意識不明に陥ったのです。
再び目覚めたのは奇跡でしたが。尚志にとっては喜びが急転直下、深い悲しみに繋がるのです。
麻衣は、永い眠りの中で彼のことを忘れていました。
そこから這い上がるように、一つひとつのことをやり直すように麻衣に接する尚志。
実は、長期療養が余儀なくされることがわかった時期に、意識が戻るかもわからない麻衣の家族は尚志に他の幸せを探してほしい、と話していました。
しかし、尚志は諦めず、ずっと寄り添ってきたのです。
目覚めてから二年後。
再び心を通わせた尚志と麻衣は予約していた結婚式場で念願の式を挙げました。
その幸せそうな笑顔が動画で配信されたことから世の中の多くの人に知られることとなったのです。
「8年越しの花嫁」は映画化されています。映画館で見た時は涙が止まりませなんでした。ぜひこっちも見て欲しい!
本のテーマ(主題・キーワード)
・恋愛
・ノンフィクション
・難病、病気
・生と死
読書感想文の書き方やコツ
8年間、意識のない婚約者を想い続けるということの過酷さと、彼の気持ちを尊重して行こうとする周囲の大人たちの優しさ。
優しいがゆえの厳しさも合わせて、それぞれの気持ちを掘り下げながらその言葉を読んでいくと良いと思います。
何よりも「これがノンフィクションである」という静かな迫力を感じます。
作られたものではなく、本当にあったことを少しずつ受け止めて自分に照らし合わせて考えるということが大切ですよ。
また、「自分の大切な人が難病になったら」を考えると書きやすいですよ。
読書感想文例文(中学生向け2000文字以内)
題名(タイトル):「8年」という時の長さを思う
8年て、どのくらいの長さだろう…ちょっと想像してみても、背筋がぞわっとするくらい長い、としか言いようがありません。生まれたばかりの赤ちゃんが小学校2年生になり、中学生の私が振り返ると…幼稚園までさかのぼってしまう。その間、ただ待ち続けるって、どんな気持ちだったのでしょう。そこにあったのは希望ではなく、恐らく大きな絶望です。吸い込まれそうな負の気持ちと向き合って生きるその時間、尚志さんはそれでも諦めることはしませんでした。
原因不明の難病・抗NMDA受容体脳炎で突然の心肺停止から、6年にも及ぶ意識不明の時間を、どんな気持ちで受け入れて麻衣さんを見つめ、待ち続けたのか。尚志さんだけでなく。彼と、麻衣さんの両親や周囲の人たちのそれぞれの立場での思いが痛い程に伝わってきます。ただそれだけでも過酷なのに。焦がれる程待ち続けたその人は、やっとのことで目が覚めた時、彼の記憶をすっかり失っていたのです。
それまでも麻衣さんの両親は、他の幸せを探すように、と尚志さんに働きかけていました。まだ若く、他の人とやり直すだけの時間が残されている彼の人生をむだにさせたくなかったのでしょう。それもまた尚志さんが大切だと思えばこその行いです。
しかし、尚志さんは待つことを決めており、また、そのご両親も彼の気持ちを尊重していたのです。もし巡り会わせが違っていたらとっくに結婚して幸せな家庭を気づいていたかもしれない二人です。最初に違う人と巡り合っていたら、それぞれに、そんな幸せな日々を生きていたかもしれません。
しかし、現実はとても過酷で待ち続けることも、諦めることも、どちらも尚志さんにとっては大変な苦行だったはずです。そして、彼は待ち続け、忘れられていたとしてもなお麻衣さんを想い続け、結婚式を挙げたのです。
そこまで突き動かされるほどの想いって、どんなものなんだろう。「大切だ」ということ。そして「好き」という感情。「一緒に生きたい」と願う強い気持ちは、そう思える誰かと出会えたことの「幸せ」そのものなのでしょう。
生きている限り、諦められないということ。もしかしたら、失ってしまったとしてもきっと変わらない気持ち。それを貫く勇気は、とても他の人にはまねのできないものです。そんなにも誰かを好きになれることが、羨ましいと思うと同時に、怖くすらなりました。この時代、自分の人生すらままならないのに、他の誰かの人生を背負って生きていく覚悟って、一体どんなだろう…?
この物語は「美談」としてマスコミに取り上げられ、書籍化し、佐藤健さん・土屋太鳳さんの主演で映画化もされました。それほどのインパクトがある物語でした。しかし、ただ美しいだけの話ではないのだと肝に銘じて読まなければならない、と思っています。
そして、温かい目で彼らを見続けた人がいました。ウエディングプランナーと、式場のスタッフさん達です。予約したまま延期になっていた二人の結婚式が、麻衣さんの回復に伴って再び動き始めた時、最大限のおもてなしで祝福した彼らの仕事は、尚志さん・麻衣さんのことが世に知られるきっかけになった動画にも綴られている通り、素晴らしいものでした。
みんなの想いが結集した結婚式で、ご両親の腕に支えられて自分の足で歩いて尚志さんのもとに歩み寄る麻衣さんの努力と決意には、胸が熱くなります。倒れてから8年。ままならない体を懸命に立たせていく麻衣さんの息遣いまで聞こえてきそうなその瞬間、やっと、見守っていてくれた人すべての前でお互いを認め合い、結婚を誓うのです。
原因不明の病気、重なる理不尽に辛酸をなめ尽くしても、お二人はどうしてここまで頑張れたのか。尚志さんと麻衣さんでなければ、辿り着かなかったゴールです。自分がどちらかになったかと想像しても、同じようなことは…きっとできない、と思います。
でも、例えばもっと勉強して様々な方法を使える大人になったり、もっと強靭な心をもてるようになったら、自分も違う人生を歩むことができるだろうか、と漠然とですが、私なりに考えました。自分が危機的状況に陥った時、そして、大切な人がそうなってしまった時に、どこまでやれるのか。きれいごとだけではない彼らの経験が、ずしりと重たくて、とてもとても大切なことを投げかけているように思いました。
少しアラスジが多いですね。もう少し「自分の体験」を交えるともっと良い感想文になると思います♪
*コピペ、丸写し、パクリ、無断転載はダメですよ。自分で考えて書きましょうね!
8年越しの花嫁の読書感想文まとめ
いかがだったでしょうか?
8年越しの花嫁は恋愛系のノンフィクションであると同時に「病気と闘う本人&それを支える家族の物語」でもあります。
「もし自分が何年も意識不明になっていて突然目が覚めたら」、「もし自分の大切な人が何年も意識不明になってしまったら」そう考えてみると感想文も書きやすいですよ。
頑張ってくださいね。
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