この記事では「ごんぎつね(著者:新美南吉)」で読書感想文を書く時のポイントを紹介しています。
また、一緒に「ごんぎつねの読書感想文例文(中学生・高校生向け)」も紹介していますので、参考にしてくださいね。
小学校の教科書にも掲載されている本ですよね。成長して改めて読み返すと「深いなぁ」と考えさせられます!
ごんぎつねの登場人物
ごん:身寄りのないこぎつねで寂しがりや。
村に出てはいたずらばかりしている。
兵十:村人。
普段は元気のよい顔色をしているが、母親が病気のため懸命に看病している。
母が亡くなってからはごんの施しに気付かず、神様のお陰だと思い過ごしている。
ごんぎつねのあらすじ(簡単な話の内容)*ネタバレあり
身寄りのないこぎつねごんは、村へ出ていたずらばかりしていた。
ある日、村人兵十は川で魚を捕っていたのだが、それを見たごんは捕った魚やウナギを川へ逃がすといういたずらをしてしまった。
それからしばらくした後、兵十の母親の葬儀を目にしたごん。
あの時捕っていた魚は病気の母親のために用意していたのかと気付き、後悔することとなる。
ごんは兵十も自分と同じく母親を亡くしているということに同情し、それからは鰯を盗んで兵十の家に投げ込んだ。
すると、翌日鰯屋に泥棒と疑われ殴られてしまった兵十。
その様子を見てごんはさらに反省したのであった。
そこからは、自分の力で栗や松茸を取り兵十に届けることにしたごんだが、兵十はなぜこんなものが毎日届けられるのか不思議に思っていた。
次第に、神様のお陰だと思うようになっていった兵十だが、ごんは「割に合わない。」と感じつつも贈り物を続けていた。
ある日、ごんが自身の家に忍び込んだことに気付いた兵十は、ごんがいたずらに来たと思い銃で撃ち殺してしまう。
すると、土間に栗があることに気付いた兵十はそこで初めて今までの贈り物がごんによるものだったと気づくのだったが・・・。
最後は切ない終わり方です。この終わりを「どう捉えるか」が読書感想文を書くときのコツですよ。
本のテーマ(主題・キーワード)
・因果応報
・動物
・相手のことを思う気持ち
読書感想文の書き方やコツ
・自分がしてきたことは自分に返ってくるという体験を書く
・寂しさからいたずらをしてしまうごんの気持ちを想像して書く
・兵十がごんを撃ってしまったところで物語は終わっているため、その後のことを予想しながら書いていく
読書感想文例文(中学生向け2000文字以内)
題名(タイトル):素直に気持ちを伝える大切さ
ごんぎつねを読み終わって、とても切ない気持ちになりました。ごんがもっと素直に人と接していたら、違う結果になったのかなと思ったからです。
ごんはいたずらばかり繰り返すこぎつねですが、それは相手が嫌がる顔や困った顔を見たいからではありません。ただ寂しいから、誰かとつながっていたいからという気持ちでいたずらをしてしまったのだと思います。
これは私にも経験があるので少し分かる気がします。本当は、両親に甘えたいのについムキになってきつい言葉を言ってしまうとか、友達に分かってもらえなくて寂しいだけなのに、冷たい態度をとってしまうとか、気持ちと逆の行動や態度をとってしまうことがあったからです。
その後はごんと同じでいつも後悔します。
「あんな言い方しなければよかった。」
「相手を酷く傷つけたのではないか。」
など、くよくよ悩んでしまうのです。だから、ごんぎつねを読んで、素直に相手に気持ちを伝えることの大切さを改めて感じるようになりました。
最初はいたずら心で、兵十の捕った魚やウナギを逃がしてしまいますが、後から兵十の母親が亡くなったことを知って酷く後悔したごん。この時点で、素直に
「お母さんのためにと思って捕っていたのだろうに、酷いいたずらをしてごめんなさい。」
と兵十に謝ればよかったのではないかと思います。兵十も、母親のために捕っていた魚やウナギを逃がされてとても悲しく悔しい思いをしたでしょうが、こうやってごんが目の前で謝ってくれていたら許す気持ちになっていたかもしれません。
でも、ごんは鰯屋から鰯を盗むという形でしか謝罪する方法を思いつきませんでした。私はその部分も悲しいなと感じました。
結局ごんは、誰かに迷惑をかけることしかできないのかと思ったからです。この方法では鰯屋も兵十もごんも、誰も幸せになりません。身寄りがなくて他者との接し方が分からなかったのかもしれませんが、相手が傷つくかどうか、自分が何をしたら他者を困らせることになってしまうかなど、少し考えればわかることだと思います。
でもごんは、鰯屋に殴られてしまった兵十を見てさらに反省することになります。
そこからは自分の力で栗や松茸を届けるごんですが、兵十がごんからによるものだと気づかないのも当然だろうと思いました。まさかいたずら好きのごんがそんなことをするだろうとは思うはずもありません。ごんも兵十も、お互いのことをよく知らないし、兵十に至ってはごんにいい印象を持っていなかっただろうと思います。
私だっていたずらばかりしている人が急に良いことをしても、信じられません。むしろ逆に「何か悪巧みをしているのかな」と疑ってしまうかもしれません。相手のことをよく知らないなら、なおさらそんな風に思ってしまいます。
ここでもごんは素直になれたらよかったのにと思いました。こっそり栗や松茸を届けるのではなく、ちゃんと兵十に会って今までしてきたいたずらを謝り、お詫びとして受け取ってほしいと言えたらよかったのにと思ってしまいます。
ごんと兵十を見ていると、言わなくても分かるなんてことは滅多にないことかもしれないと思いました。やはり、口で言わないと伝わらないことがほとんどです。逆に言えば、言葉にできたら誤解が解けることも多いのだろうと思います。
そんな風に思っていたから、ああいった行動を取ったのかとか、そんなことを考えていたとは知らなかったとか、自分だけでは気づかなかったことを知り、相手との関係も違ったものになっていくのではないでしょうか。
ごんぎつねを読んでからは、私はちゃんと言葉で気持ちを伝えることができているだろうかと振り返るようになりました。
「言わなくても分かってくれる。」と、相手に甘えてゆだねている部分はないか、「きっと相手はこう思っているに違いない。」と、自分の思い込みで突き進んでいる部分はないか、そんなことを改めて考えるようになったのです。
そして、これからは自分が思ったことは素直に言葉で伝えるようにしようと思いました。両親や親友に対してはもちろんですし、クラスメートや先生に対しても自分が思ったことは自分の言葉でハッキリと伝えるようにしたいです。
素直に相手に気持ちを言葉で伝えること、その大切さをごんぎつねから学ぶことができました。物語は悲しい結末でしたが、そこからの教訓はたくさん得ることができる本だったと思います。
ごんぎつねを読んで感じたことを素直に書くと良いですね!
*パクリ、丸写し、無断転載、コピペなどはダメですよ。参考にする程度にしてくださいね。
ごんぎつねの読書感想文まとめ
いかがだったでしょうか?
ごんぎつねは「ごんの気持ち」や「兵十の気持ち」を考えると読書感想文も書きやすいと思います。
その他、「自分の気持が相手に伝わっていなくて誤解された体験」や「自分がしたことが自分に返ってきた体験」などがあれば、一緒に書くと高評価を得やすいですよ。
頑張ってくださいね。
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