この記事では「未来のミライ(著者:細田守/映画監督)」で読書感想文を書く時のポイントを紹介しています。
また、一緒に「未来のミライの読書感想文例文(中学生・高校生向け)」も紹介していますので、参考にしてくださいね。
未来のミライは子供の成長を描く作品でもあります。子供がいるママやパパなら共感できる部分も多いはずですよ♪
未来のミライの登場人物
くんちゃん(太田訓):4歳の男の子。甘えん坊でお父さんお母さんが大好き。突然目の前に「生まれたての赤ちゃん=妹のミライちゃん」がやってきて戸惑っている。
お父さん:おうちで仕事をしている建築家。自分で設計して、庭に木を植えた素敵な家を建てた。
おかあさん:会社勤めをしながら、お父さんと協力しながらくんちゃんとミライちゃんを育てている。小さい頃はやんちゃだった。
ゆっこ:くんちゃんの家で飼われているミニチュアダックスフント。くんちゃんが生まれる前からこの家にいて、自分は“王子”だと思っていた。後に、くんちゃんの前に人間の姿で現れた。
未来のミライのあらすじ(簡単な話の内容)
幼いくんちゃん(太田訓)の家に、赤ちゃんがやってきました。
4歳違いの妹、ミライちゃんが生まれたのです。お父さん、お母さんはお世話にてんてこまいだし、おじいちゃん、おばあちゃんも久々の赤ちゃん登場でメロメロです。
お父さんはお家で仕事をする建築家で、お母さんは会社に早々に復帰しました。
だから、出張などになれば、お父さんがくんちゃんとミライちゃんをお世話するのですが、どうしてもミライちゃんにかける手間が増えて、くんちゃんはやきもちを焼いてしまい、いら立ちを隠せません。
そんな時、くんちゃんの前に不思議な男が現れました。
すらりと背が高く、髪がふさふさと長い異国風のいでたちで、くんちゃんについていろいろなことを知っていたのです。
彼は、飼い犬の“ゆっこ”の変身した姿でした。
ゆっこは、言葉と感情がまだ未熟なくんちゃんに様々な示唆を与えたり、ともにピンチを乗り切ってミライちゃんを守ったりするのです。
くんちゃんは、ふとした時に未来からやってきた高校生のミライちゃんと話したり、自分が生まれるよりはるか前に戻って、子供の頃のお母さんと巡り合ったり…不思議な旅をするようになりました。
そうした経験を繰り返すことで、自分のルーツを悟り、今目の前にいるミライちゃんを守るために奮闘し、自らもお兄ちゃんとして成長していくのです。
未来のミライは映画が本家。こちらを見てから小説を読み直すと物語が理解しやすいですよ♪
本のテーマ(主題・キーワード)
・家族の絆、兄弟の絆
・子供の成長
読書感想文の書き方やコツ
物語はくんちゃんの視点で綴られているので、その感情の起伏に戸惑うこともあるかもしれません。
でも、人間はそれほど理路整然と生きているわけではないし、「小さい頃は自分もこんなもんだったんじゃないかなぁ」と、構えずに懐かしく、そして楽しい時間だったこと思い出して読んでみれば、微笑ましく、楽しめるのではないでしょうか。
また、未来の未来は「家族愛、兄弟愛の話」でもあります。
家族や兄弟の思い出を書いてみるのも良いですね。
子供の頃の成長したエピソード、家族とのエピソードを思い出してみましょう♪
読書感想文例文(中学生向け2000文字以内)
題名(タイトル):ルーツを探るくんちゃんの旅
4歳の頃って、自分はどんなだったろう?妹が生まれた時、自分はどんな反応をしていたかなぁ?…くんちゃんの様子は、そんなふうに自分を掘り下げていくのにはぴったりのテーマでした。
だって、くんちゃんの素直な様子は他人事とはとても思えないものだったのです。それまで家の中で一番小さくて、大切にされて当たり前だった自分が、その座を退くことをやんわりと、そしてきっぱりと宣告された瞬間だった、とこの本を読んでいてはっきり思い出してしまったから。
4歳のくんちゃんにとって、妹・ミライちゃんの登場(誕生)は驚きであり、喜びを伴った、しかし脅威でした。彼はその時理解できていなかったかもしれませんが。その時の立ち位置を代弁した者がいました。謎の男=ゆっこです。
彼は「自分はかつて王子だった」と言いました。くんちゃんが生まれる前からこの家にいたミニチュアダックスフントです。昔、おかあさんがペットショップで出会ってしまい、どうしても飼いたい、と焦がれて迎え入れた、というその経緯から、「くんちゃんが生まれるまで、ずっとずっとこの家で一番優先されてきた守られるべき者」だったはず。
しかし、くんちゃんが生まれ、そして今度はミライちゃんまでやってきました。代わらず家族の末席に居続けている彼でしたが、小さい脳みその中には、もしかしたら複雑な思いがあったのかもしれません。その時ゆっこはもう成犬で“大人”だったから、すんなりとその王子の座を明け渡したのか。それとも、そんな風に複雑な気持ちを特に持たず、ただのペットにシフトしたのか…。それでも、かつて王子だった、とくんちゃんに名乗っていたゆっこの心のどこかには、やっぱり何某かの感情が残っていたのかもしれません。
人は、そうやって次々と生まれ、入れ替わり、立ち替わり、そして次の世代へとつながっていくし、自分の前にも同じように沢山の人がいて、時代をつないできたのだということが、この作品ではファンタジックに描かれています。
目の前にいるお父さん・お母さん。そして身近なおじいちゃん・おばあちゃん。さらに未来から自分に会いに来た高校生のミライちゃん。ふとした拍子に巡り合ったのは小さかった頃のお母さん、そして、戦争で辛くも生き残った曾お祖父ちゃん。時空が交錯し、くんちゃんが次々と巡り合っていく人々は、それぞれに大切なことを教えてくれて、幼くて理解が追いつかないまでも、くんちゃんは少しずつ少しずつ成長していくのです。
4歳のちびっこの目で見た世界は今よりずっと低いところからすべてを見回しており、きっといつも空を見上げるようにして、おひさまの光を浴びていたのかもしれない、と思いました。細田監督はノベライズを手掛ける前に自らこの物語を映画にしていますが。小さい子供の表情や仕草、言葉をくどいほどに観察して写し取ることを繰り返したのだそうです。
もしかしたら、細田監督自身がくんちゃんになりたかったのかなぁ、と思うほど、文章で綴られたくんちゃんの姿は瑞々しい空気にあふれており、時々ウザくなるかもしれないほどにリアルです。でも、身近であればあるほど、小さい子どもって、こうだよなぁ…と思わせる、ほとばしるような生命力。そう、小さな子供って、ただ可愛いだけじゃなくて、ぜったいどこかにウザいところがあるんだよなぁ。きっと自分もそうだった…そんな部分を受け止めて、受け入れて読み進めると、小さい頃に自分が「理不尽だ」と感じていたことや悔しさがどこか溶けてゆるゆると薄まっていくような気持ちになっていきました。
この物語は、誰もがもっている世代を超えたルーツへの想いと、そして自分の個体としての過去を振り返り、思い出してちょっと赤面するかもしれないけれど、愛おしかったはずの時間を探る、そんな旅なのかもしれません。
くんちゃん、思い通りにならなくて泣きたくなる気持ち、わかるよ。大人になったらそんな風に泣けないんだから、今のうちにたっくさん泣いていいんだ。いっぱい甘えて、一杯考えて少しずつ大きくなってね。甘えたりなかった自分が、くんちゃんに託したいのは、きっと短いだろう子供時代をもっともっと存分に楽しんでおくんだよ、という気持ち。通り過ぎてもう手が届かないその頃の時間は、今思い返すと本当に愛おしくて、泣きたくなるほどに大切なものだったから。
少しあらすじ部分が多すぎますね><もう少し「物語を読んで学んだこと+自分の体験談」を含めると良いと思います。
*コピペ、丸写し、パクリ、無断転載は禁止ですよ。自分で頑張って書きましょう(*^^*)
未来のミライの読書感想文まとめ
いかがだったでしょうか?
「未来のミライ」は子供の成長や家族や兄弟の絆をテーマとした物語です。
「子供の頃と比べて成長したこと」や「子供の頃の家族との思い出」があるなら、そういったエピソードを交えると読書感想文が書きやすいですよ。
頑張ってくださいね。
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