夏休みの自由研究課題としておなじみの「読書感想文」。
そして、読書感想文といえば本文で「あらすじ」を書くのが定番ですよね。
が、中には「あらすじってどうやって書けばいいの?そもそもあらすじって書いていいの?」と悩む人も多いはず。
この記事では「読書感想文のあらすじ(粗筋)の書き方」を見本となる例文付きで紹介しています。
あらすじを書いてしまえば、残りの感想を書くのも簡単です。
面倒な読書感想文はササッと終わらせてしまって、残りの夏休みを満喫しましょう!
読書感想文のあらすじを書かないのはあり?
まず「読書感想文のあらすじを書かないのはOKか」ですが、読書感想文は「本の感想を書くもの」です。
あらすじは「本の概要」であって「本の感想」ではないですよね。
そもそも、読書感想文におけるあらすじの役割は、あなたが読んだ本を知らない人のために「この本は~~~な内容ですよ」と教えるためにあるもの。
なので、「別にあらすじを書かなくても感想文が書ける」という場合は、無理してあらすじを書く必要はありません。
むしろ、あらすじ無しの方が「より高評価を受けやすい感想文」が書けたりしますよ。
また、中には「あらすじは書かないように」と先生から指示されることもあると思います。
そういった場合は、当然ながらあらすじは書かない方が良いですね。
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読書感想文のあらすじの書き方 簡単に終わらせるコツは?
あらすじはどれくらい書く?文章量の目安は?
読書感想文でありがちな失敗が「文章のほとんどがあらすじばかり」というパターンです。
読書感想文は感想を書くものですので、これでは「ただ本の内容を説明しただけ」になってしまいますよね。
感想文内にあらすじを書く場合は内容を簡潔にまとめて「全体の1割程度の長さ」を目安にして、どんなに長くても100~200文字までにしましょう。
ちなみに「全体の1割」というのは以下の文字数になりますよ。
- 原稿用紙2枚・・・80文字(4行程度)
- 原稿用紙3枚・・・120文字(6行程度)
- 原稿用紙4枚・・・160文字(8行程度)
- 原稿用紙5枚・・・200文字(10行程度/原稿用紙半分)
↑原稿用紙の枚数に合わせて、このくらいの文字数を意識してあらすじを書くようにすると良いですね。
ちなみに「小学生低学年だと2枚」、「小学生中・高学年だと4枚」、「中学生だと5枚以上」になることが多いですよ。
あらすじだけで読書感想文を書くのはあり?
上述したとおり、あらすじが長すぎるのはNGです。
が、どうしても、読書感想文が苦手で・・・
- 「評価はどうでもいいから早く読書感想文を終わらせたい」
- 「読書感想文より他の課題を優先したい」
- 「最悪、再提出になっても構わない」
という場合には、いっそ「あらすじ+簡単な感想」だけの読書感想文を書くのも私はありだと思います。
が、この場合「先生からの評価は当然ながら悪い+再提出になる可能性もある」ということも覚悟した上で書くようにしましょう。
あらすじはどこに書く?
読書感想文のあらすじをかく場所ですが、特に「ここに書かないとダメ」という決まりはありません。
ただ、「書き出しの後にあらすじを書く」のが一番書きやすいかなぁと思います。
読書感想文の基本的な構成は
- 起(始め・書き出し・序論)…本を選んだきっかけ
- 承(中1・本文・本論)…簡単なあらすじ
- 転(中2・本文・本論)…本の感想、自分の経験等
- 結(終わり・まとめ、結論)…本を読んで学んだこと、成長したこと
↑このようになっていますので、本文の始めにあらすじを書くようにするといいですね。
もう少しわかりやすく文章にすると
- 私は~~~な理由でこの本を選びました(始め)。
- この本は~~~な内容です。(中1)
- この中でも私は~~~の場面に心を惹かれました。その理由は~~だからです。(中2)
- また、私には~~~な経験があり、その時私は~~~と思いました。(中2)
- 私はこの本を読んで~~~を学びました。これからはこの学びを元に~~~していこうと思います。(終)
こんな感じになりますよ。
もちろん、必ずこの通りに書かないといけないというワケではありません。
例えば最初の「本との出会い」部分をカットして、「私が選んだ本は○○です。この本の内容は~~~」というふうに、あらすじから書き始めるのもOKですよ。
あらすじは5W1Hで整理すると書きやすい
国語の授業で「5W1H」を習ったことがありますよね?
読書感想文のあらすじはこの「5W1H」で整理すると書きやすいです。
- Who・・・誰が
- When・・・いつ
- Where・・・どこで
- What・・・何を
- Why・・・何のために、なぜ
- How・・・どうした
特に重要となるのか「誰が(Who)何をした(How)」の部分。
国語で言うと「主語と述語」になる箇所ですね。
この主語と述語を簡潔にまとめるのが上手なあらすじを書くポイントです。
あまりダラダラと長くなりすぎるようでしたら、「いつ、どこで、何を、何のために」の部分は省略しても構いませんよ。
小学生低学年であらすじを書くのが苦手なら…
また、もし、読書感想文を書くのが小学生等の子供で「あらすじが上手く書けない」ということもありますよね。
そんな時は親が「登場人物はだれ?何をしたのかな?それはいつかな?」というふうに質問しながらまとめてあげると良いですね。
あらすじは起きた順番どおりに並べる
大体のあらすじができてきたら、次にそれを「起きた順番通り」に並べましょう。
例えば、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の場合は以下のようになります。
- 大泥棒のカンダタは地獄に落ちた
- お釈迦様は一本の蜘蛛の糸をカンダタにおろしてやった
- カンダタは糸を登って地獄から抜け出そうとした
- 他の罪人も糸を見つけてカンダタの後に続いた
- カンダタは糸を独り占めしようとした
- 蜘蛛の糸は切れてカンダタは地獄に戻った
ポイントは「細かなあらすじは思い切って省略する」こと。
ストーリーが動く箇所だけを抜き出して書くようにしましょう。
そうしないと、あらすじだけダラダラと書き続けることになってしまいますよ。
ちなみに上のあらすじを繋げると以下のようになります。
↑これで137文字ですよ。
けっこうザックリ削らないとあらすじばかりになってしまいますので注意してくださいね。
他に書きたいエピソードなどがあれば、あらすじの後に書くようにしましょう。
あらすじでネタバレしてもOK?
読書感想文のあらすじでネタバレ(本の結論)を書くかどうかですが、私的には「どちらでも良い」と思います。
もし書くのが本の紹介文でしたらネタバレは書かない方が良いですが、感想文はあくまで「本を読んだ感想」を書くもの。
本の感想を述べるのに「本の結論(最後のシーン)」が必要なこともありますので、ネタバレしても大丈夫ですよ。
ちなみに「あらすじにネタバレを書きたくない!」という人は、あらすじ部分をガッツリ省略して「短いあらすじ」にしてみましょう。
いっそ「あらすじは書かない」というのもありですよ。
あらすじを短くまとめるなら
「あらすじを短くまとめたい」ということでしたら、本当に簡単な内容を書くだけでOKです。
「アンネの日記は第二次世界大戦中、ドイツの占領下にあったオランダを舞台にしたお話です。」
「この本は両手両足がないという五体不満足で生まれた乙武洋匡さんが書いた本です。」
という風に一行だけでまとめてしまってもOKですよ。
あらすじの後は何を書く?
あらすじの後は「本の感想部分」を書いていきましょう。
「この本は~~~という物語です。この本の中でも私は~~~という場面が心に残りました。その理由は~~~だからです」
というふうに「印象に残ったシーン」を続けて書くと書きやすいですよ。
読書感想文のあらすじ例文~参考になるお手本例~
それでは具体的な「あらすじ例文」をいくつか紹介していきますね。
同じテーマの本などは特に参考になると思いますので、見本としてください。
君の膵臓を食べたい(テーマ:青春、恋愛、友情、命)
映画化されたこともあり話題となった「君の膵臓を食べたい(キミスイ)」。
今回のあらすじでは「最後のネタバレ」は書いていません。
こんな風に「結末を隠してあらすじを書く」のもオススメです。
羅生門(テーマ:現代文学、哲学、生きる力、善悪)
芥川龍之介の羅生門。
国語の教科書にも載っている有名な作品ですよね。
余談ですが、もしも「本を読んでいる時間がない」という場合には、こういった国語の教科書に載っている話で感想文を書くのもありですね。
博士の愛した数式(テーマ:障害、家族、絆)
あらすじの中で「本の登場人物名や著者名、台詞」等を書く場合は、「」(カギカッコ)で囲ってあげてもOKですよ。
永遠の0(テーマ:戦争、平和、命の大切さ)
黒い雨(テーマ:戦争、平和)
モモ(テーマ:人生、社会風刺)
読書感想文のあらすじの書き方まとめ
いかがだったでしょうか?
あらすじは「短く簡潔にまとめる」のが上手に書くコツですよ。
もし書きにくい場合は「誰が何をした」のかを考えて書くと良いですね。
ぜひこの記事を参考にして、感想文を書いてしまってくださいね。
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コメント
読書感想文のやり方がやりやすくなったのでありがとうございます。
わかりやすかった
匿名O
書き方がわかりやすくなって大変良くできましただった
ありがとうm(_ _)m
主に感謝m(_ _)m