この記事では「銀河鉄道の夜(著者:宮沢賢治)」で読書感想文を書く時のポイントを紹介しています。
また、一緒に「銀河鉄道の夜の読書感想文例文(中学生・高校生向け)」も紹介していますので、参考にしてくださいね。
「銀河鉄道999」にも影響を与えた作品。不思議な世界観に引き込まれますよ。
銀河鉄道の夜の登場人物
・ジョバンニ:主人公の少年で、いじめられっ子。遠洋漁業に出ている父親がいる。母親と二人暮し。
・カムパネルラ:ジョバンニの親友。ジョバンニをいじめない。父親同士も友人。
・ザネリ:ジョバンニをいじめる、いじめっ子。
・鳥とり:銀河鉄道の乗客。
銀河鉄道の夜のあらすじ(簡単な話の内容)*ネタバレあり
空想好きの少年、ジョバンニは、遠洋漁業に出かけている父親のことで、他の子供達からいじめられていました。
貧しい家計を支えるために、活版所でアルバイトをするジョバンニ。
そこでも男達にいじめられていました。
牛乳が届かなかったので、牛乳をもらいがてら、ジョバンニは星祭を見に行きました。
街へ出ると、牛乳は買えず、馬鹿にしてくるザネリ達に遭遇したため、黒い丘の上に逃げました。
すると、どこからか「銀河ステーション」、「銀河ステーション」という声が聞こえて聞こえてきて、目の前が明るくなりました。
気がつくと、ジョバンニは夜中に走り続ける、銀河鉄道に乗っていました。
そこには、親友のカムパネルラの姿もありました。
車掌が切符を確認しに来ると、困るジョバンニを尻目に、カムパネルラは切符を車掌に渡しました。
慌てたジョバンニが上着のポケットを探ると、緑色の切符が出てきました。
鳥が言うには、「どこまでも行ける切符」とのこと。
サザンクロスが近づき、ジョバンニは青年と本当の神について意見をかわしました。
彼らとどこまでも一緒に行きたいと思ったが、引き留めることは出来ませんでした。
気がつくと、カムパネルラの姿は消えていて、涙が溢れ出てきたところで、目が覚めました。
自分が、元の丘にいることに気がついたジョバンニは、再び牛乳をもらいに行きました。
帰る途中、マルソに会い、カムパネルラが亡くなったことを知らされました。
カムパネルラの父親に会うと、ジョバンニの父親が今日にでも帰る、ということを聞かされました。
「銀河鉄道の夜」はアニメ化もされています。猫を擬人化したキャラクターになっており、何度見ても泣けますよ。小説が苦手な人はDVDから見るのもオススメです!
本のテーマ(主題)
・いじめ
・青春、友情、友達
・生と死、命
・本当の幸福とは何か
読書感想文の書き方やコツ
銀河鉄道の夜で、読書感想文を書くポイントは2つあります。
1つ目は「銀河鉄道とは何か」ということです。
銀河鉄道とは、私が思うには、天の川のことで、天の川とは亡くなった人が通る道です。
よく「亡くなった人がお星様になって見てますよ」といいますが、天の川は流星群なので、亡くなった人々の通る道です。
2つ目は「ジョバンニはなぜ悲しかったか」ということです。
その答えは、疎外感です。
いじめられて疎外感を味わい悲しかったが、疎外しない父親が帰宅することで嬉しかったのではないでしょうか。
その他、「いじめ問題」をからめて書いたり、「自分の幸福とは何か」を考えて書くのもオススメですよ。
読書感想文例文(中学生向け2000文字以内)
題名(タイトル):銀河鉄道の夜と本当の幸い
「銀河鉄道の夜」は幻想的な世界観で描かれた物語です。現実と空想の世界が入り混じって、独特な世界観を作り出しています。この世界観がなんとも魅力的だなぁと思いました。少しだけ「ふしぎの国のアリス」にも似ている気がします。
銀河鉄道の夜には夜中に走る続ける列車が登場し、この列車に乗ってジョバンニは旅をします。最初にこの本を読んだ時、銀河鉄道ってなんだろう、と不思議に思いました。始めは夜に空をかける列車に乗ってみたいと思いましたが、物語を最後まで読み終えた後に少し考えが変わりました。
なぜなら、銀河鉄道とはもしかしたら天の川のことじゃないのかと思ったからです。天の川とは亡くなった人が通る道です。よく亡くなった人がお星様になって見てますよ、といいますが、天の川は流星群なので、天の川である銀河鉄道は亡くなった人々の通る道なんじゃないのかと思いました。
つまり乗客は主人公のジョバンニ以外は全て死者であり、ジョバンニは死者と会話をして「本当の幸福」について話し合っていたということになります。こう感じた時、少し恐い設定だと思いました。
銀河鉄道の列車に乗っていた人々は既に亡くなった人達でどこまでも一緒に行けるけれど、ジョバンニは途中で列車を降りることにしました。そして、目が覚めたら、列車で一緒だった親友のカンパネルラは亡くなっていました。
もし、ジョバンニがそのまま列車に乗り続けていたら、カンパネルラと一緒に死者の国に行っていたのかもしれません。そうなると、もう二度といじめっ子らにいじめられることは無いかもですが、大好きな父親や母親にも会う事ができなかったはずです。それは悲しすぎます。
生きているだけでも幸福なことだ。家に帰ったジョバンニはそう思ったのではないでしょうか。
また、ジョバンニは時々とても悲しい気持ちになりますが、これはいじめられていたり、家庭環境が恵まれていないことによる疎外感が原因だと思います。担任の先生もあまりジョバンニに対して親身ではないようで、ジョバンニが可哀想でした。
実は私も小学校の頃にいじめられた経験があります。男子から私のコンプレックスである容姿をからかわれ、他の女子からも無視されたりしました。いつも学校で一人で過ごして、学校にいるとこの世に自分一人しかいないような気持になりました。唯一家に帰って家族と過ごす時間だけが楽しかったです。本当に毎日が辛くて、もう学校に行きたくないな、もう死んでしまいたいな、と考えたことだってあります。
また、宮沢賢治について調べてみたら、実は宮沢賢治がキリスト教徒であったということがわかりました。銀河鉄道の中で十字架に祈ったり、「ほんとうのさいわい」について会話しているシーンもあり、宮沢賢治がキリスト教なのとリンクしています。
銀河鉄道の夜は解釈が難しく著者である宮沢賢治が何を言いたかったのか、実際のところよくわかりません。ただ、宮沢賢治がキリスト教であることから、「本当の幸福とは他者貢献なんだ」と言いたかったのではないかと思います。
カンパネルラは川に落ちたいじめっ子を助けるために命を落とします。でも、それで幸福だったと言います。正直、私には理解できません。もし、小学時代に私をいじめていた子が川に落ちたとしたら、きっと私は助けないです。さすがに見捨てることはせず、大人を呼びにいきはしますが、わざわざ川に飛び込んでまでいじめっこを助けようとは思いません。でも、カンパネルラは自分の命を犠牲にしていじめっ子を助けたのです。
私自身は「自分を犠牲にしてまで他人に尽くしたい」とは思いません。それよりも、「まずは私自身を大切にして、自分自身を幸せにしたい」と思っています。なぜなら、私自身が幸せになった後にこそ、他人に尽くすことができると思うからです。
私はいじめられている時、周りのみんなも私と同じように苦しめばいいのにと思い、とてもじゃないですが他人の幸せを祈ることなんてできませんでした。でも、今では誰かが困っていたら……例えば以前の私と同じようにいじめられて苦しんでいる人がいたら助けになりたいと思います。
きっとこの心の変化は今の私の生活が充実しているからです。自分の心に余裕があってこそ、他人にも優しくできる、私はそう信じています。宮沢賢治の考えとは異なるかもですが、私はこれからも他人に対して優しくいられるよう、まずは自分自身を幸せにしてあげようと思います。
本で言いたい事と自分の考えが違っても気にしなくてOK。素直な気持ちで感想文を書きましょう。
*コピペ、丸写し、パクリ、無断転載は禁止ですよ。参考にする程度にしましょう。
銀河鉄道の夜の読書感想文まとめ
いかがだったでしょうか?
宮沢賢治の銀河鉄道の夜は少し解釈が難しいですが、「本当の幸福とは何か」を考えると書きやすいと思います。
また、いじめ問題も出てきているので、「いじめに関する経験」を元に書くのもオススメですよ。
頑張ってくださいね。
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コメント
分かりやすかったです。参考になりました。