読書感想文は、宿題の中でも最後の方まで残ってしまいがちな難易度の高いものと言えます。
特に、小学校に入ったばかりの低学年生(1年生、2年生)にとっては「何から書き出せばいいのか分からなくなってしまう」ものです。
また、そもそもそんなに本を読んでいないから、「書けそうな題材が見つからない。どんな本を選んだらいいの?」と悩んでいる方もいることでしょう。
ですが、後回しにしていると厄介なのが読書感想文です。
気付けば休みも終わりそうなのに、まだ感想文ができていない!と慌ててしまう両親も多いはず。
せっかくなら余裕を持って課題をこなしていきたいものですよね。
そこで「小学校低学年に向けた読書感想文の書き方」についてご紹介していきます。
子供の感想文で悩んでいるママやパパは必見ですよ!
読書感想文の本の選び方~小学校低学年向け~
まず悩むのが「どんな本を選んでいいのか」ですよね。
小学校低学年の場合「やっとひらがなを読めるようになったところ」という子供もいると思います。
なので、難しい本を選ぶのはNG。
「子供が負担なく読める本」を選びましょう。
その際、「絵本」を選んでも全く問題ありません。
むしろ「本を読むのが簡単」で、なおかつ「絵が多い絵本」は1~2年生にピッタリですよ。
以下に「小学低学年の絵本を選ぶコツ」を紹介しますね。
心に残った絵本
幼いころから読んできた作品で、心に残っている絵本があるはず。
小学校低学年の場合は、そういった絵本の中から感想文を書くこともおすすめです。
絵本だと、絵からストーリーをイメージすることもしやすく、その分主人公や登場人物に共感しやすくなります。
そうすることで、自分の気持ちと比較しつつより感情豊かな読書感想文を書けるようになるでしょう。
わざわざ新しく買ったりしなくても「家にある子供が大好きな絵本」を選んでもOKですよ。
推薦図書を参考に
本が決められないというときは、推薦図書を参考にしてみましょう。
夏休みの時期になると、図書館や本屋さんに並べられているので見つけやすいと思います。
推薦図書は話が分かりやすいものが多く、本が苦手というお子さんでもスムーズに読み進めていくことができます。
親子で本の感想を話しながら読書感想文の内容を考えていくのもよいですよ。
タイトルの決め方、題名の付け方
自分の体験と重ね合わせて
タイトル決めでやりがちなのが、「〇〇を読んだ感想」といったような本の題名を引用してしまうものです。
読書感想文は、ただ本の感想を書くだけでなく、自身の体験や感じたことを合わせて書くことでより深みのあるものになっていきます。
そのため、タイトルは自分の体験から名付けた方が読み手を引き付けるものになります。
たとえば、動物が出てくる物語を読んだなら「僕の飼っている〇〇(ペットの名前)」と、自分のことと置き換えてタイトルをつけてみましょう。
ただ本の題名を出すよりも、自身の感想や体験が書かれている感想文であるということがタイトルからも分かるようになりますよ。
タイトルは先につけなくてもOK
原稿用紙を前にして、タイトルをどうしよう…と固まってしまうお子さんもいるはず。
ですが、タイトルは必ずしも先につけなくてはいけないわけではありません。
文章を全て書いてからその後に一番伝えたかったことをタイトルとしてつけてもよいのです。
また、感想文の中から文章をそのままとってきてタイトルにしてもいいですね。
たとえば、「ありがとうということを伝えられて良かったです。」という文章があった場合は、「ありがとうということ」という一文をそのままタイトルにするとインパクトが出ます。
お子さんに一度感想文を書いてもらい、その後親が一度読んで「この中で一番思いを込めて書いた部分はどこかな?」とタイトル案を出しあっていくのも良いと思います。
書き出しの書き方
物語の印象に残った部分を挙げていく
読書感想文を書くにあたって、一体何から書いていけばいいの?と迷ってしまうことってありますよね。
そんなときは、まず物語の中で何が印象に残ったか挙げていくようにしましょう。
低学年生の場合は、内容が整理しきれず話が飛んでしまうこともあるので、ここは親子そろって紙に書き出してみることをおすすめします。
どこが印象に残ったか、なぜそう思ったのかなどを一つ一つ丁寧に見て行くと、感想文を書く際の方向性が決まりやすくなります。
印象に残った部分が挙がったら、その部分への感想から書き出してみるとスムーズに書き進められますよ。
低学年生の場合は、書く枚数も原稿用紙1~2枚程度(700~800字)となっているので、印象に残った部分に焦点を当てても十分な内容が書けるでしょう。
どうしても書き出せない場合はサポートを
子どもがどうしても感想文を書きだせないという場合は、保護者がサポートするようにしましょう。
本を読んでおもしろかったけれど、どんな感想を具体的に持ったのかについてうまく文章にできない子もいるものです。
そこで、ママやパパは紙とペンを用意して、子どもの感じたことを箇条書きで記録してみてください。
どんな小さなことでもいいので、漏らさずチェックしてみることが大切です。
その中から、子ども自身の体験と結びつきそうなところに焦点を当ててみると、スムーズに書き出せるようになりますよ。
本文の書き方
感じたことを細かく分析する
本文を書くにあたって多い悩みが、原稿用紙が全く埋まらない!というものではないでしょうか。
「〇〇を読んで、とても感動しました。」
ここまで書いたはいいものの、感動したという一文で全て集約されてしまい、そこから先に進まないというケースも。
このように本文でつまずかないためには、「何をどんな風に」というところに注目して書き進めていくことが大切です。
「感動した」と一口に言っても、涙が出るほどなのか、衝撃を受けたのか、過去の自分と照らし合わせたのか…などいろいろな感情がありますよね。
低学年の場合は、まだ複雑な言葉で表現するのは難しいかもしれませんが、感動の種類分けはできるはずです。
「面白かった」なら、何がどう面白かったのか、どういったセリフに笑ったのか。
「悲しかった」なら、誰の立場に立って悲しいと思ったのか、自分だったらその人物にどう声をかけるか。
など、感情を分析しつつ書いていくと本文をスムーズに進めていくことができます。
セリフを引用すると書きやすい
絵本や児童書の中には、印象に残るセリフが多いものです。
長いセリフではないかもしれませんが、短文でも的を射ているものや心を動かすものがきっとあるはず。
なかなか思い浮かばないという場合は、もう一度本を読んでみるのもいいでしょう。
また、二回目以降に読んだときはいいなと思ったセリフとそれが載っているページをメモしていくと後から分かりやすくなります。
登場人物が話すセリフによって、物語が大きく展開したり、登場人物同士のやり取りが進んだりするので、お気に入りのセリフがあったらどんどん引用してみましょう。
まとめ方、終わり方
この本を読んで一番強く感じたこととは
低学年の場合、絵本や児童書で感想文を書くことになりますよね。
そのため、「作者は一体何が言いたかったのか」といったあとがきが載っていないことが多いものです。
そうなると「この本は何を伝えたかったものなのだろう?」と、まとめの文章を書けなくなってしまうことも。
特に保護者の方がそういった視点に立ちやすいので、子どもと共に頭を悩ませてしまうこともあると思います。
ですが、読書感想文において大切なのは「作者が何を言いたかったか」ではなく「読んだ本人が何を感じたか」ということです。
作者の意図を考えすぎるあまりまとめ文が書けなくなってしまわないよう、子どもが感じたことに焦点を当てて括りの文章とするようにしましょう。
また、まとめる際には「これからは〇〇をしてみようと思いました。」とか「次の夏休みになったら〇〇に行ってみようと家族で話しました。」など、これからに希望を持った文章を入れられると子どもらしい探求心が出るのでおすすめです。
テンプレートにあてはめると簡単
「どうしても感想文が書けない!」という場合「テンプレート」に当てはめて書いてしまいましょう。
テンプレートにメモをしながら本を読んでいけば、簡単に読書感想文ができてしまいますよ。
しかも、こういった感想文は「先生からの受けがいい高評価な感想文」になりやすいです。
早く終わらせたい人、良い感想文を書きたい人、ともにオススメですよ。
詳しくは以下の記事をチェックしてみてください。
原稿用紙の書き方は?
読書感想文を書いてしまったら、あとは「原稿用紙」に清書するだけです。
ただし、原稿用紙には「細かな書き方のルール」があります。
先にこちらをチェックしておくとスムーズに書けると思いますよ。
親はどこまで手伝う?
また、小学校1年生、2年生だと、まだまだ一人で感想文を書きあげるのは難しいもの。
自分で読むのが難しい子供には「親が一緒に読んであげる」「子供の感想を引き出してあげる」などのお手伝いをしてあげてもいいですね。
もちろん、「親がまるまる感想文を書いてしまう」というのはNGですが、簡単なサポートなら全然ありです。
すべて一人でさせようとすると、かえって苦手意識がついてしまいます。
それよりも親が簡単にお手伝いしてあげることで「感想文は難しくない」と思わせることができますし、子供の自主性・積極性を伸ばすことができますよ。
子供主体で感想文を書くのは「高学年以上」でも全く問題ないと思います。親子で楽しみながら感想文に取り組みましょう♪
まとめ
小学校低学年の読書感想文の書き方についてご紹介していきました。
低学年だと、まだ頭の中でうまくまとめられないこともあるものです。
保護者の方もぜひ一緒に本を読んで、親子そろって感想を出し合い、楽しく書き進められるようにしていきましょうね。
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