読書感想文を書こうとする時「どんな構成で書けばいいの?」と迷いますよね。
構成が決まらずになかなか手が進まない…ということもあるでしょう。
実は読書感想文は「簡単に書ける文章の構成」があります。
テンプレート感覚でこの通りに書けば、難しく感じた読書感想文もスラスラ書けちゃいますよ。
この記事ではその「書きやすい読書感想文の構成」を具体的な例文付きで紹介しています。
ぜひ、この記事をお手本にして、面倒な夏休みの宿題を終わらせてしまってくださいね。
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読書感想文の構成は「題名+起承転結」で考えると楽
読書感想文は「起承転結」で考えるととても楽に書けるようになります。
それぞれ、書く内容は以下のようなことです。
- 題名…感想文のタイトル
- 起…本との出会い
- 承…簡単なあらすじ
- 転…印象的なシーンと自分の経験、感想など
- 結…本から学んだこと
この通りに書けば、「何を書いていいのかわからない」、「どんな順序でどんな風に書けばいいのかわからない」という問題は解決できると思います。
ちなみに、読書感想文における起承転結は他にも以下のような言葉で言い換えることができますよ。
- 起…オープニング、始め、序論、導入
- 承…メイン1、本題1、中1
- 転…メイン2、本題1、中2
- 結…エンディング、終わり、結論、締めくくり、まとめ
それでは今から、「それぞれ具体的にどんな事を書けばいいのか、簡単な書き方」などを説明していきますね。
題名:最後に書くのが一番楽
読書感想文の題名といえば「〇〇を読んで」が最もポピュラーですが、それでは味気ないですよね。
もっとインパクトのあるタイトルを考えて「おお!」と思われたいところです。
例えばこのようなタイトルはどうでしょうか?
- 「夜のピクニック」と私
- 「天気の子」が僕に教えてくれた3つの勇気
- もしも私が「ビリギャル」に出会わなかったら
- 僕と母の7日間戦争
- 僕が「夏の庭」を薦めたい理由
簡単な題名ですが「〇〇を読んで」よりも何倍も良いですよね。
ちなみに上記例以外の「カッコいい題名の付け方」を別記事で紹介していますので、こちらもぜひ読んでみてください。
起:書き始めは「本との出会い」を書く
読書感想文の書き始めでは「なぜこの本を選んだのか」や「本を読んだキッカケ」などの本との出会いを書くのが一番簡単です。
「本を選んだ理由なんて特にないよ」と思うかもですが、
- 読書感想文コンクリートの課題図書だったから
- ドラマや映画化されていて面白そうだったから
- 母親や友達、先生に薦められたから
- 本屋で見つけたから
という風な簡単なキッカケでOKですよ。
書き出しの見本例文(カラフル)
自殺や罪というテーマは重苦しいものだ。なのに、なぜタイトルは「カラフル」なのだろうか。私はこの矛盾が気になり、本を読んでみることにしたのだ。
このように書き出しで「本を選んだキッカケ」を書いていると、次の本題で「本のあらすじ」に繋がりやすいですよね。
ちなみに「本を選んだ理由」以外から読書感想文を書きたいという場合には、以下の記事を参考にしてください。
承:あらすじは短くまとめるのがコツ
あらすじは「本の内容・概要」を簡単に要約して説明するものです。
「あなたが選んだ本を読んだことがない人」のために概要を知らせてあげる役割があります。
たまに「あらすじだけダラダラと長く書いてある読書感想文」がありますが、それはNG。
あらすじは全体の10%(原稿用紙5枚なら半分程度)の分量にしましょう。
逆にあらすじが短い場合は気にしなくてOKですよ。
あらすじはこのくらい簡潔に書いて大丈夫です。
ちなみに教師によっては「あらすじは書かないで良い」という人もいます。その場合、あらすじは書かないでおきましょう。
ちなみに原稿用紙5枚くらいの感想文を書くのであれば
↑このくらい長めのあらすじを書いても大丈夫ですよ。
詳しいあらすじの書き方は以下の記事にまとめていますので参考にしてくださいね。
転:感想を展開する
感想文では「メインのパート」となるところです。
読書感想文の最も大切なところですので、頑張って書きましょう。
さて、メインパートに書く内容ですが、基本的には以下の4つを書くと良いですね。
- 印象的なシーン
- なぜその場面が印象的なのか、その場面を選んだ理由
- そのシーンにまつわる自分の経験
- その経験から学んだこと
このように書きたいところです。
簡単に文章にしてみると
↑こんな感じになります。
これだけでは少しわかりにくいでしょうから、具体的な例文を1つ紹介しましょう。
例文(蜘蛛の糸)
カンタダが蜘蛛の糸を独り占めしようとすると、糸はプツンと切れてカンタダは地獄に落ちてしまいました。カンタダはどうしても自分だけ地獄から抜け出したくて糸を独り占めしようとしたんだと思います。
僕はカンダタのこの「自分だけでも助かりたい」という気持ちも理解できます。というのも、僕も似たような経験があるからです。
それは僕がサッカーの試合で優勝した時のことです。頑張ったご褒美に祖父が僕に以前から欲しかったゲームを買ってくれました。
僕は嬉しくてよくこのゲームで遊んでいたのですが、弟もゲームで遊びたがりました。
父が僕に「弟にも貸してあげなさい」と言いましたが、僕は弟に貸さずに自分だけで遊びました。僕が頑張って買ってもらったものなのに、なんで貸さないといけないんだ、と思ったからです。
僕がそう答えると怒った父は僕からゲームを取り上げました。
悲しんでいる僕に祖父が「弟の分も買ってあげたら良かったのにな。ごめんな」と謝ってきました。その姿を見て、僕は「自分はなんて自分勝手なんだろう」と思いました。
自分だけ楽しければ弟が遊べなくてもいいと考えていた僕は、蜘蛛の糸を独り占めしようとしたカンダタと同じだったんです。
僕はその後、自分が悪かったことを父親に謝り、次からは弟にもゲームを貸すと約束しました。すると父親はにっこり笑ってゲームを僕に返してくれました。
現在、僕は約束通り弟にもゲームを貸し、2人で一緒に遊んでいます。1人で遊ぶときも楽しかったですが、2人で遊んだ方がゲームのコツがわかったり、ゲームについて2人で話すことができるのでもっと楽しいです。
このことから僕は、自分だけではなく周りの気持ちも一緒に考えることの大切さを学びました。自分だけより周りのことも考えた方が、自分がもっともっと幸せになれるからです。
もし自分の経験が思いつかなったら…
上述したとおり、展開部分では「自分の経験」も交えながら書くと高評価な感想文になりやすいです。
が、なかには「関連する自分の経験」等が思いつかないという人もいるでしょう。
その場合、「印象的なシーンを3つくらい挙げる」のも1つの手です。
- ○○を読んで面白いと感じたところが3つあります。
- 1番目に面白かったのは○○です。なぜなら…だからです。
- 2番目に面白かったのは○○のシーンです。なぜなら…だからです。
- 3番目に面白かったのは○○です。その理由は・・・です。
という風に書いても良いと思います。
小学校低学年くらいでしたら、こんな感じの読書感想文も多いですよね。
(ただし、やっぱり経験も一緒に書いた方が先生からの評価は高いです)。
結:学んだことをまとめる
最後は「感想文のまとめ」になります。
まとめでは
- 本から学んだこと、得られた教訓
- 本を読んで自分が成長したことろ
- 今後の人生に活かしたいこと
などを書きます。
もし、「本を読んで学んだことなんてない」と思う場合には
- 主人公や登場人物の良いところ
- 主人公や登場人物の言葉や台詞
- 主人公や登場人物のマネしたいところ
等を考えてみると良いですね。
終わり方例文
私は「また、同じ夢を見ていた」を読んで「幸せってなんだろう」と考えるようになりました。
そして、南さんとアバズレさんの幸せがそれぞれ違ったことから幸せには2種類あると気づきました。1つ目は自分を認めてもらうことで得られる幸せ、2つ目は他人を想うことで得られる幸せです。自分が幸せになるにはこの2つが必要なんだと思います。
私は今まで自分のことが好きではありませんでした。私のことを大切に想ってくれる人がいるにも関わらず、自分自身を認めることができなかったのです。
でも、これからは自分自身のことを認めてあげたいです。そして、同時に周りのことも真剣に考えようと思います。そうすることで、自分自身も、そして周りにいる人達のことも幸せにしてあげられるんだと思います。
それぞれの文字数は?どのくらい書けばいいの?
最後に「起承転結それぞれの箇所でどのくらいの文量を書けばいいのか」を紹介します。
簡単に言うと、以下のようになります。
- 起…本との出会い(10%)
- 承…簡単なあらすじ(10%)
- 転…印象的なシーン、自分の経験、感想など(60%)
- 結…本から学んだこと(20%)
例えば「原稿用紙5枚」で計算すると、以下のようになります。
- 起…原稿用紙半分(約10行・200文字)
- 承…原稿用紙半分(約10行・200文字)
- 転…原稿用紙3枚(約60行・1200文字)
- 結…原稿用紙1枚(約40行・400文字)
くらいになりますね。
もちろん、大体の目安ですので「必ずこの通りの文字数で書かないといけない」というワケではありません。
また、最初の出だし部分、2番目のあらすじ部分は多少短くてもOKです。
その場合、「物語の感想文(印象的なシーン部分)」等を長くしましょう。
ここら辺は臨機応変に対応していくと良いですね。
読書感想文の文字数が足りない時には?
読書感想文は「何枚書いてください」と指定されている枚数があると思いますが、「そんなに書けない」「文字数が足りない」という場合もありますよね。
そんな時は以下のことを行えば簡単に文字数が増やせると思います。
- 印象に残ったシーン数を増やす
- 主人公と自分を比べてみる
- あらすじで文字稼ぎを行う
おすすめは「1の印象に残ったシーンを増やす」か「2の主人公と自分を比べてみる」です。
特に印象に残ったシーンは「なぜその場面が印象的なのか」も同時に書けるので、簡単に文字数を増やすことができますよ。
また、「3のあらすじで文字稼ぎをする」のは最終手段の裏技です。
文字数は増えますが、同時に「感想文の質は落ちる=低評価&再提出の可能性あり」ですので注意してくださいね。
読書感想文の構成まとめ
いかがだったでしょうか?
読書感想文の構成は
- 本との出会い
- 簡単なあらすじ
- 本の感想(印象的なシーン)
- まとめ
この4部構成で書くと簡単です。
この記事を参考にしてぜひ高評価な感想文を書いてみてくださいね。
コメント
困っていたので助かります。さそっく実践してみたいと思います!
参考にしてみます❕
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